パンケーキはブスの食べ物

あくまで可愛いのはパンケーキであってわたしではないのだ。

三つ指ついてメリークリスマス

「性の6時間」はクリスマス関連の有名なコピペのひとつだろう。

 

私は、クリスマスの25日に有給を取り、恋人とフグを食べ、生パスタを食べ、チーズフォンデュをし、増上寺で東京タワーを見た。

23日の夜からずっと一緒にいたんだ。

 

アディダスで店員と選んだランニングタイツとハーフパンツを渡した。

今まで「彼女とクリスマスを過ごす」がなかったから

よっぽど嬉しいようだった。

 

彼の家にずっといたのに、見つけられなかった。

私へのクリスマスプレゼントはウォークマンだった。

(しかも最新版のAシリーズ)

値段は、いわずもがな。

土日はずっと一緒にいたのに、

いつのまにヨドバシでサンタさんになってくれたの。

twitterで話題になっていたアキヨドのサンタさんのレジ列画像を見せた私と

一緒に笑ってたのに、自分のことだったの。

 

24日の午後9時から25日の午前3時は、「性の6時間」と言われる。

 

セックスした。

たまらないやつ。

 

奥の方でイった。

太ももの付け根から液体がこぼれる感覚があった。

コンドームの中に精液がない。

ベッドに染みがある。

わたしこんなに中イキで濡れたこと、あったっけ。

確かにイったのに。

 

2人で賢者タイムになった。

とりあえず下着だけつけて、コンドーム持って、

シンクに行った。

蛇口から水を出す。

コンドームの口から水をいれてみる。

 

ダメだった。

水風船みたいに膨らむはずが、

全て流れてく。

 

大きな穴が開いていた。

面白いほどに水はシンクに流れて行った。

ゴミ箱にコンドームは捨てた。

 

 

こんなの・・・初めて・・・❤

 

「コンドームが破れました」とYahoo!知恵袋で検索する。

2人でひどく動揺する。

彼は「不本意だ」と言った。

相手の目なんて見れない。お互いそうだった。

結婚なんてできない。子育てなんてできない。いまはタイミングじゃない。一緒に住んでもいないのに。学生と社会人1年目じゃ責任だって取れない。無責任なことはできない。堕ろすの?堕ろせないよ。親が医者だ。親が教師だ。動揺してる?うん。動揺してる。不本意だ。もっと整ったシチュエーションで中に出してほしかった。パパ。嘘だよ。パパになんてならないよ。ううん、きっと大丈夫だよ。

ベッドに座って、

ルナルナを見た。次の生理まで1週間もない。

モーニングアフターピルがもらえる病院を調べた。

大丈夫。てか大丈夫だと思う。

私は危険日前後に生外出しするよりいっそ気楽だとさえ思ったし

肌のコンディション的にピル飲まなくても大丈夫な気がした。

彼は全然ダメだった。

女の子を抱くのは私が初めてだったし、

生理がよくわかっていなかった。

女々しさを見せた。

 

グーグルが出してきたウェブページや

今までのメンヘラビッチ経験から

とにかく話してみたけれど、彼は黙ったままだった。

「よくわかんないから」と一言うつむいた。

 

性の6時間。

そのあと何十時間も魔の時間が訪れる。

幸福は一転する。

 

病院へ行く。

受付で保険証を提示し、

モーニングアフターピルをもらうにあたり、同意書へ署名をした。

彼は、婦人科へ一緒に来るのは気まずいだろうから未来屋書店へ置いてきた。

1人でボンヤリする。

クリスマスだけど思ったより人はいなかった。

とはいえ、待つは待つのでトイレに行った。

血がにじんでた。

血尿じゃないよな。痔じゃないよな。

生理だよね。

 

ピルもらうのやめて、彼に電話して、報告した。

安心してた。

「パパー」とふざけて呼びかけると「もうパパじゃない」って言う。

パパになりかけた意識が彼の中にあった。

性の6時間だけ、親だったのかもしれない。

 

強烈な時間だった。

あっという間に年末になった。

 

彼からもらったウォークマンは、まだ箱に入ったまま、

2人で映っている写真立ての隣に眠っている。