パンケーキはブスの食べ物

あくまで可愛いのはパンケーキであってわたしではないのだ。

黒髪でいるという企業努力

先日美容院に行ったとき、いつもの担当美容師が忙しかったのでリンパマッサージとブローはアシスタントの男の子が担当してくれた。

22歳くらいで、茶髪で、華奢で、ダウナーで、指示待ち人間って感じの男の子。

 

「髪、染めないんですか?」

彼は私の肩甲骨まわりをぐりぐりしながら、きいてきた。

「染めたいと思えないまま社会人になりました。仕事柄(秘書)、茶髪は好まれないのでこれからも染めないつもりです。逆にどうして○○さんは染めているんですか?」笑顔もつくれず答えた。

担当美容師には「矯正入れてるからダメージ気になるようなら染めない方がいいかもね」といわれ、好きだった男の呪縛もあって黒髪でいる。一度も染めたことはない自分の処女性が気に入っていたし、「黒髪」の方が色々都合もよかった。

しかし彼は「そうなんすか。僕はなんとなく染めてますね。」と毒にも薬にもならない返事をしてきた。

話は平行線を辿り、着地点も見えずカラーリングの営業をするでもなく、ブローまで終わった。ブローっていうより、ただ乾かしただけだ。毛先はいろんな方向を向いており、むくれた顔の私を見てすっとんできた担当美容師が丁寧にドライヤーをかけた。

他店舗よりも高い価格設定で、今住んでいる家から遠いところを頑張って通っているのに、ちょっとがっかりだった。

 

黒髪でいることは、私にとって一種の企業努力でもある。

昔の男に「黒髪をロングにしてほしい」と言われたり、職業柄黒髪でいる方が好感をもたれやすかったり、蓄積ダメージやランニングコストを考えたら染めないでいるほうがメリットはある・・・と言った御託はいくらでも並べられるけれど、なんといっても一番の理由は「黒髪が特定の層にモテやすい」という理由に尽きる。

 

私は黒髪であることに魅力を感じてくれるような男が好きだ。もっというと、「黒髪であるという処女性」に反応がほしい。

理系の高学歴男子、オタクが当てはまるような気がする。

だって、アイドルとか黒髪ばっかりじゃない?「絶滅黒髪少女」って歌ってるアイドルグループもあるほどに、黒髪に対して執着を見せるニンゲンがある一定数いる。

自分自身、松潤やにのちゃんが黒髪になると異様にテンション上がる。他人からの承認欲求を差し引いても根本的には黒髪が好きなんだと思う。

 

私は根本が浮気性というか、パンティ&ストッキングの妹アナーキー・ストッキングみたいな感じなので黒髪でいるほうが何かと都合が良い。

 

一番モテるのは失恋ショコラティエ石原さとみちゃんのようなこげ茶色だっていうことも分かっているけれど、顔とスタイルが追いつかないからこげ茶には出来ない。同じ土俵に上がりたくない。

20代の茶髪はマジョリティで、偏差値50なのだと思う。そのカテゴリーに入ったら、可愛い子がいっぱいいるから勝てない。金髪よりも青よりも黒よりも、微妙なグラデーションはあれど「茶髪」でくくられるモテ髪市場は規模が大きい。

だからずっと黒髪でいる。「一度も髪を染めたことがなくて、ツヤツヤで、さらさら」を目指している。そこは市場規模が小さいけれど、ターゲットに私の好きな理系男子がいっぱい居る。

 

ちょっとブスでも化粧を頑張って、さとみちゃんみたいな服装をして、よく笑っているとまあまあ生きていられるのだ。万人にチヤホヤされることはなくても、自分が好きだと思える男の子に恋愛対象としてみてもらえるくらいには、まあまあ、生きていられる。

 

もう10年も経てば30代半ばになる。その頃には白髪も気になって染めるだろうから、この企業努力もあと数年。

 

髪を切った後、意気揚々と彼氏に見せにいったが彼は研究に切羽詰って髪なんか一切見ちゃいなかった。これでこそ理系男子(そういうところも好き)

黒髪、ツヤツヤ、サラサラ、いいにおいの企業努力、まだまだ諦めません。