パンケーキはブスの食べ物

あくまで可愛いのはパンケーキであってわたしではないのだ。

強欲な壷と言われていました

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小学校低学年の頃、全然面識の無い高学年の男の子に「強欲な壷」と言われからかわれていた時期があった。

遊戯王カード「強欲な壷」を見たときはショックだった。およそ人間の肌ではない緑色。人の顔がある趣味の悪い壷。つりあがった目じりと黒い笑みをたたえた口元。

小学生によくある典型的な悪口だった。いまとなって考えれば、東京ガールズコレクションのランウェイを、風を切って歩くような大人気モデルに似ていることは褒め言葉に近いとも思う。短所と長所はいつだって表裏一体だ。藤田ニコルちゃんは強く、強欲な壷界に光を差した。

 

最近、フェイスブックを開くと2,3つ上の先輩の結婚式写真や、同期の入籍報告をよく見かけるようになった。すごくうらやましいし、花嫁や指輪・婚姻届を持つ女の子の笑顔はとてもかわいらしく、うつくしく、きれいだと思う。

 

女友達と飲みに行けば結婚の話が必ず出る。むしろメインディッシュといってもいいくらい、長い時間をかけて話題をたいらげる。周りの話を伺う限り、結婚と恋愛は30歳に向けてどんどんシビアになっていくようだ。

 

私もようやく彼氏を親に紹介できた。金目鯛の姿煮が出てきても動じることなく、骨だけ残してたいらげた。私の実家は漁師町である。焼き魚、煮魚の骨を散らかさずに食べられることは一種のステータスであり、常識であり、教養である。私の両親は、彼を認めたようだった。もちろん食事のみにとどまらず、温厚柔和で聡明な彼の素晴らしさはあますところなく発揮され、文字通りの「好青年」だった。

いい彼氏だと思う。本人にも何度も伝えているが、何故こんないい男が今まで日の目を見なかったのか全く理解できない。婚活市場に出たらモテモテだ。

 

もう強欲な壷と言われたっていい。強欲な壷はデッキからカードを2枚もドローできるのだ。「欲が強い」と自分で名乗り、周りから揶揄されるだけではなく、確かな実力者である。

どんなに手札に行き詰っても、強欲な壷が場に出れば無条件でカードが引ける。能力が強く、ルールも分かりやすい強欲な壷は、公式デュエルでは使うことが一切できない“禁止カード”に指定されている。

職場・サークル・学校・バイト先、合コン、街コン、ペアーズ、With…と恋愛デッキから何枚のカードをドローし続けたのか、もう分からない。なんだったら今の彼と付き合ってからも尚、合コンデッキから月に一度ペースで2、3枚ドローをしているような状況が続いた。やっと引けた切り札だ。彼との出会いは私の人生を大きく変えている。

 

私も強欲だけでなく、確かな実力者でありたいと思う。フェイスブックに「私事で恐縮ですが…」と始まる文章を投稿できるまで、これからは自分を磨くためのカードを引き続ける。