パンケーキはブスの食べ物

あくまで可愛いのはパンケーキであってわたしではないのだ。

クロ現に追いつめられる

久しぶりにプロフェッショナル - 仕事の流儀 を見た。

 

自宅で彼と2人、軽井沢で買ってきたワインとチーズと生ハムを楽しみながら、
なんとなくNHKニュースを点けていた。
時刻は午後10時を回り、彼が「このままクロ現を見る」と言った。

 

柴田陽子さんという、ブランドプロデューサー。
スーパーストイック・バリキャリ・2児の母・女社長だった。
ローソンウチカフェスイーツやミラノ万博の日本館を務めた
めちゃめちゃのめちゃめちゃにすごい人。

仕事も結婚も全部ほしい!を体現しているし、全然笑わないし、
家にいてもジムでシャワーを浴びていても仕事のことを考えている人だった。
事務所の従業員はほとんど女性だし
おうちには犬もいて、どうやら義母・実母チャンスも使って子育てしているようだった。
男の子が2人いるのに、部屋はさっぱりと片付いていた。
旦那の姿はなく、育児と仕事の両立という味もなく、
育児は、すごい仕事をし続けるためのスパイスみたいな扱われ方だった。

苦しかった。
彼がこれを私と一緒に見たいと言ったのは
私に柴田さんみたいになれと言われている気がした。

 

柴田さんも秘書からキャリアをスタートさせ、20代半ばで新規事業を任され、
30代前半で独立している。
秘書時代は、書類を色違いのクリップで止めてわかりやすくしたり、
休日も手土産になりそうなおもたせを探して歩き回ったという。

 

・・・

 

そんなの私だってやってるわ。色違いどころか付箋だってクリアファイルだって分けてるわクソ~~~~
手土産だって丸の内も日本橋も銀座も新宿も、「三越」や「東急」的な百貨店の地下はあらかた回ったし、帝国ホテルのチョコレート、パティスリーサツキのスーパーメロンショートケーキ、岡野栄泉の豆大福、ニューオータニのローストビーフ、和光のガレット、村上開新堂のクッキー、横浜ランドマークタワーのゼリーも食べたし、バレンタインデー時期の催事場なんか千葉そごうから玉川高島屋まで回ったし、チョコレート試食の回数ならこの会社でだれよりも食べてる自信あるわ~~~
サロンデュショコラ日本だって行って明治のザチョコレート開発者からマリアージュ教わったわ~~~~クソ~~~~~~

それに柴田さんはおばあちゃんチャンスめっちゃ使えるじゃんか~
お前(彼氏)も私も実家が2時間3時間かかるところなんだから
絶対に真似できないよ~~~~ん
そもそも仕事フルコミット人間を旦那に選ぶなら
おばあちゃんチャンスがおいそれと使えない場所で生きるなら

私だって柴田さんみたいにバリバリ働けるなら働きたいけど
サークルのときにバリバリしすぎて人当たりがキツくなり
周りに「厳しい」とか後輩に「怖い」って言われるのが耐えられなかったから
もういいんだ笑えなくなるくらいなら仕事を諦めてゆるふわキラキラOLになる!
そう決めて新卒も転職もしごとを選んだんだよウワーン
仕事にもプライベートも厳しい料理も部屋の掃除も外注して実利主義の、百獣の王みたいなバリキャリと結婚したいならあっちいけよ~~~~

 

という気持ちになり、泣いた。

ワインで舞い上がった気持ちが急転直下だった。

彼は「そんなことないよ、まめちゃんも頑張ってるよ」と言いながら、
きれいにテーブルを片づけてくれた。それを見るだけのわたし。


なんにも満たされない。
私だって柴田さんの秘書時代と重なる努力は少なからずあるだろうに、なんにも自信につながっていかない。

主観の問題。私の努力に対する私の受け取り方の課題。
主観の問題だからこそ、すごい人の書籍や、すごい人のテレビを見ると苦しくなる。
憧れのような羨ましさがある。

 

柴田さんは素晴らしいひとだと思う。
努力をするし、妥協もしないし、自分にも他人にも厳しい。
同じ条件の環境を与えられたとしても、私はそんな風に生きられないと思う。
周りにも、自分にもそんなに求められない。高みへ行けない。

 

親の「ほどほどでいいから」「美大なんて行っても大変だから」「仕事もそこそこでいいから」「結婚式も身内だけでやればいいから」が、いまもずっと重く足にからみついている。
中庸であるべきという呪い。
偏差値54であれば生きるのに十分だという呪い。

 

 

はやく、「自分らしく生きる」のステージに進みたい。
まだだれかに憧れて、だれかの言葉に惑わされて、とらわれて、自分を解放できずにいる。