おうちに帰りたいという概念
在宅勤務がスタートしてから1ヶ月が経ちました。
仕事が捗る日もあり、VPNが繋がらず自前のPCでウェビナーを見る日もあり、何も集中できなくておうちに帰りたい・・・と思う日まである。
在宅勤務とは、「プライベートを職場が侵食している」状況を作り出していることだと私は思う。
3月までは、オフィスまで40分かけて通勤していた。
境界線を飛び越えていた。あっちに行っても、小田急線が私を毎日こっちに連れ戻してきてくれていた。
それが突然、変わった。あっちに行く必要がなくなった。
往復80分に、化粧をする時間が浮いた。約2時間の自由時間ができて最初は嬉しかったのに、10日経つとだんだんおうちと仕事の境界線が曖昧になってきていることに気付いて、2週間目には完全にこっちもあっちになった。
おうちに帰りたい、と思うようになった。紛れもなく、私はリビングのソファに座っている。冷蔵庫から取り出した麦茶を飲んでもいるのに。
こっちに体があるまま、あっちに行くにはどうするか。
化粧をした。
ちゃんと着替えた。
だらだらメールチェックをしないようにした。
そして、新たなこちら側を作り出した。
あつ森には私がいて、おうちがある。外出ができる。友達とも連絡が取れる。コロナのない世界がある。景気がよく戦争もない。何かと借金を背負わせてくるたぬきはいるが、住人は優しく、明るく、そして親切なハムスターとペンギンとフラミンゴとネコ。風邪を引いたりハチに刺されてお薬が必要になる時はあるけれど、コロナはない。素晴らしいこちら側ができた。
私は、ようやくおうちに帰れるようになった。
あつ森は、職場に侵食されない「こっち」だ。
小田急線に代わって、ニンテンドーswitchが私を毎日こっちに連れ戻してくれるようになった。
ゴールデンウィークはずっとこっちにいる。
おうちに帰ります。
帰れるおうちがあるって、いいなあ。
今日はメーデー!